コラム

一升、一合 お酒やお米を図る計量単位

お酒やお米を図る計量単位として、「一升(いっしょう)」や「一合(いちごう)」があります。
これらはかつて使用されていた尺貫法(しゃっかんほう)に基づく単位で昭和34(1959)年に廃止、以降はメートル法に規定されましたが、日本酒や焼酎、醤油、お米など、生活に根付いた単位として使用されています。
これらの単位の由来や歴史について掘り下げていきます。

1升(しょう)=約1.8リットル

1升(しょう)や1枡は、主に体積や容量を表現する単位で、約1.8L(1.8039L)を表します。
それぞれ10倍、10分の1だからわかりやすいですね。


1石(いっこく)…約180L

1斗(いっと)…約18L

1升(いっしょう)…約1.8L

1合(いちごう)…約180ml

1勺(いっしゃく)…約18ml

 

一合(ごう)=一升の10分の1

1合(ごう)は、一升の10分の1なので、約180ml(180.39ml)を表します。
お米を図る際に使ったり、お店でお酒を注文するなど、一番なじみの深い単位かもしれません。
お米1合は180ml(180cc)、重さとしては150gになります。
そこから「合」自体に「10分の1の量」という意味が生まれ、山の登山路を10分割し、5合目、8合目などと呼ぶのに使われています。
他にも、土地の面積の単位(歩・坪)の10分の1を「合」と呼ぶそうです。

歴史的な背景

「升」は、木偏を付ければ「枡」という漢字になるとおり、枡の意味を含む言葉です。
枡の歴史は古く、古代中国から伝わったとされ、奈良時代にはすでに存在していたと考えられています。
当初は米などの穀物を公平に分配・取引するための基準器具として用いられ、時代が下るにつれて公的な計量基準として整備されていきました。
長らくの間、「升」の量はその土地の権力者によってまちまちでしたが、豊臣秀吉の太閤検地によって、はじめて統一がなされました。
そのときの1升枡は、秀吉が京都から発令したことから「京枡」と呼ばれ、分量も約1.8Lと現在の升とかなり近いものでした。
その後江戸時代には、京枡よりもやや容量の少ない江戸枡が登場したこともありましたが、それも江戸幕府によって1669年に廃止に。
商取引の公正を維持するために標準枡を制定し、これが全国に広まりました。
酒や米を取引する際には、枡を使って直接量ることが信頼の証でもありました。
改めて京枡を基準とした単位に全国統一され、そのときの「升」が現在でも使われています。
家庭用の米びつや飲食店の酒瓶、料理のレシピにも頻繁に登場します。

一升瓶

現代でもよく目にする「一升瓶」は、一升(約1.8リットル)の容量を持つ日本酒用のガラス瓶です。
一升瓶入りの日本酒がはじめて登場したのは明治34(1901)年で、[白鶴酒造]が初めて販売したそうです。
最近は一升瓶より小さなサイズ、720ml入りの4合瓶が主流になりつつあります。
居酒屋や家庭での祝い事など、さまざまなシーンで一升瓶が使われています。

一升枡

一升枡は、神事や祭礼、結婚式などの儀式でも使われます。
枡で酒を酌み交わすことは「ますます繁盛」「ますます幸せ」などの語呂合わせと結びつき、縁起を担ぐアイテムとしても親しまれています。
結婚式の「三三九度」や、お正月などの節目には枡で酒を飲み交わし、家族や仲間との絆を深める象徴的な役割を果たします。
枡はその形が安定していることから、「器の中身があふれる=幸せがあふれる」という縁起の良いモチーフとして、工芸品や記念品にも多く用いられています。

まとめ

一升や一枡の単位は、現代のメートル法とは異なるため、国際的な取引や工業分野でほとんど使われません。
しかし、料理のレシピなど日本人の日々の暮らしで言葉の中に生き続けています。

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